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【管理栄養士解説】筋トレ時の食事で意識すべきPFCバランスとは?

この記事を書いた人
鳥ちゃん

はじめまして、大阪在住の鳥ちゃんと申します。プロフィールをご覧いただきありがとうございます。ライター歴4~5年くらい。文筆歴は構成台本、芝居脚本、コント台本、漫才台本。管理栄養士。趣味は掃除、洗濯、料理, ラジオ。尊敬している有名人「蛭子能収」「きたろう」。好きな小説はヘルマンヘッセ「婚約」


筋トレをしているときの食事では、とにかくタンパク質を摂っていればよいというわけありません。

食事は三大栄養素のタンパク質、脂質、炭水化物を中心にいろんな栄養素をとらなければ、体調を崩してしまいます。タンパク質だけで筋肉や骨、血液などができているわけではないからです。

また、体内で合成されないものもあるので、必ず食べなければなりません。食事では摂取カロリーだけでなく、それぞれの栄養バランスも意識すべきですが、「PFCバランス」を指標にすると栄養の過不足が生まれず、筋トレ後の筋肉の付き方も効率良くなることが期待できます。

これまで食に無頓着だった方はもちろん、自分では食事管理できていると思っているけど筋トレの結果が見た目に現れていない方は、今回の記事を参考に自分の食生活を改めてみませんか?健康になるだけでなく、筋肉もつきやすくなるはずです。

PFCバランス って何!?

PFCバランスとはタンパク質(protein)、脂質(fat)、炭水化物(carbohydrate)が摂取カロリーのうちどれぐらいの割合を示すかを表した比率のことです。

厚生労働省は以下のようにPFCバランスの目標数値を掲げており、この比率を守った食事を継続することで、生活習慣病の予防や改善につながります

それだけ食事のバランスというのは、人間にとって大切です。

【厚生労働省が示すPFCバランスの目標量】
Pタンパク質:13~20%
F脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
C炭水化物:50~65%

※飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸(DHAやEPAなど)と違い、エネルギー源として使われなかった場合、中性脂肪になり血液中に増えてしまいます。動脈硬化の原因になると考えられています。

筋トレやダイエット中の食生活といえば、「〇△は痩せる」「炭水化物を抜く」という情報を聞いて試してみた人も多いでしょう。

しかし、人間はタンパク質も脂質も炭水化物も、どれも必要です。

たった1つの食材を食べ続けたり、炭水化物を抜くといった偏った栄養摂取は、一時的な体重減少は実現できてもリバウンドの原因になってしまうこともあるのです。

今回の記事を参考に、PFCバランスを考えた食生活に変えてみませんか?きっと筋トレの効果も上がるはずです。

筋トレ・ダイエット中の食事はマッスルデリがおすすめ!

高たんぱく低カロリー
「筋トレ中の食事管理が大変で、バランスの取れた食生活が続けられない」と悩んでいる人は多いでしょう。コンビニでサラダチキンなど美味しくて低脂質、高たんぱく質の食事も手軽に買えるようになりましたが、毎日食べると飽きてしまいますし、自炊は面倒になってしまうときもありますよね。

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PFC管理を簡単に行うコツ

この項目では、実際にPFCバランスを意識して食事管理をする際のコツをご紹介しています。

摂らなければならない栄養素の割合がわかっても、好きなものから食材を選んでしまうとバランスの悪い食事になってしまいがち

バランスが崩れた食事では、食事管理をしているつもりでも飽きやすい食材やメニューが多く、継続できない場合がほとんど。

食事は一生ついてくるものなので、この機会に美味しく楽しく効果の期待できる食生活管理を身につけるべきです。

では、PFCバランスを適切に管理した食生活を継続するために、意識すべきポイントを解説していきます。

①タンパク質から管理する

1人でPFCバランスを完璧に管理するのは正直なところ難しいです。

そこでオススメしたいのが「まずはタンパク質だけを管理する」こと。

最初は1つの栄養素に絞って管理することで、次のステップで他の栄養素のバランスも意識しやすくなります

【1日のタンパク質の摂取目安量(男女共通)】
一般:体重1kg当たり×1g以上
筋トレ中の方:体重1kg当たり×1g以上~2g未満
1日のタンパク質摂取の推奨量:成人男性60g、成人女性50g

筋トレに日々励んでいる人は、努力が無駄にならないように筋肉の材料となるタンパク質だけは、絶対に必要量を確保したいと思っているでしょう。

そういう人は、タンパク質を確保してからエネルギーの源となる炭水化物と脂質に目を向けることで、炭水化物も適正量に制限できるようになります。

②揚げ物に注意を払う

PFCバランスを意識するとき、タンパク質量を管理したあとに大切なのが「揚げ物を避ける」こと。

揚げ物を少し食べるだけで、PFCバランスで示された脂質の20~30%を簡単に越えます

これが落とし穴となって余分な体脂肪がついてしまう人も少なくありません。

さらに揚げ物は食べ合わせが美味しく、これと一緒に炭水化物を多くとってしまいがちです。

気がついた方もおられると思いますが、脂っこいものを中心に食事を考えてしまうと簡単に摂取エネルギーが過剰になってしまうのです。

過剰摂取したエネルギーは体内で利用できず、身体が脂肪として蓄えようとします。

これを考えると容易に揚げ物に手が出なくなるはずです。

それでも食べたくなるのが揚げ物ですが、1時間歩いて約200kcalしか消費しないことを思い出せば食べる気が失せるはずです。

③脂質の多いお菓子は避ける

筋トレをしていて甘いものが食べたくなる方は多いです。

汗をかいている分、塩気もほしくなるでしょう。

そんなときに、ついついスナック菓子に手を出してしまいます。

スナック菓子は脂質の多いものが多く、特に揚げ物系のお菓子はカロリーも高く最悪です。

脂質は1g当たりに発生するエネルギー量が糖質とタンパク質の4kcalに比べて、倍以上の9kcalもあり、太る原因に直結してしまいます。

どうしても甘いものが食べたくなったら、脂質の少ない和菓子系にしましょう。

ただし脂質ゼロがよいのかというとそういうわけでもありません。

脂質は身体にとって重要なホルモンの合成に使われます。

脂質を摂るときには、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸といった栄養素も豊富な魚やナッツから摂ることをオススメします。

増量(バルクアップ)期のPFCバランス

増量期のPFCバランス管理のポイントは「総摂取カロリーから考える」こと。

なぜなら、筋肉の材料になるタンパク質だけでなく、炭水化物や脂質も筋肉増大に大きく関係するからです。

炭水化物は身体を動かすエネルギーとして使われるだけでなく、肝臓や骨格筋で合成されるグリコーゲンという一時的に糖を貯蔵する物質に変化します。

このグリコーゲンが溜まっているときにこそ、食事で摂取した栄養素を筋肉の合成に使えるのです。

また脂質は、筋肉がつきやすくなる男性ホルモンの材料として重要です。

男性ホルモンには筋肉の分解も防ぐ作用があるので、脂質もなくてはならない存在。

総摂取カロリーから考えることで、三大栄養素をうまく食生活の中で回すことができます。

【増量期のオススメPFCバランス】
Pタンパク質 :30%
F脂質 :20~30%
C炭水化物 :40~50%

減量期のPFCバランス

減量期は「体脂肪を落とす」という観点でPFCバランスを考えましょう。

そのためにまず炭水化物の割合を減らします。

タンパク質をしっかり確保して、炭水化物を減らした代わりに脂質の割合を増やすことに注意してください。

脂質を60~70%とたくさん摂ることになるので、良質の脂質を含む食材を選ぶことが求められます。

例えば、牛肉や豚肉などの肉類に加えて、アスリートがよく摂っているアーモンドやくるみなどのナッツ類がオススメです。

【減量期のオススメPFCバランス】
Pタンパク質 :15~30%
F脂質 :60~70%
C炭水化物 :10~15%

筋トレの成功の鍵を握るのは計画性

筋トレを成功させるには、計画性が大切です。

筋トレは自分に合った続けられるトレーニングをするところから始まり、現在食生活に目が向いている状態ではないでしょうか?

トレーニングは根性論的なところがありますが食生活は欲望との戦いです。

今回解説したのは、PFCバランスという食事に含まれる栄養素の割合から見た食生活管理です。

記事に書かれている通り、まずはタンパク質からきっちり目標量を達成し、それから他の栄養素に気を配りましょう。

トレーニングと同じで一気にやろうとすると、ストレスが大きくなって失敗してしまいますし、極端な食事制限をすると身体を壊してしまいます。

ジムのトレーナーだけでなく、食生活アドバイザーや管理栄養士といった専門家が身近にいる方は、彼らのサポートを受けることもオススメします。

一つひとつ計画を立てることで、必ず目的を達成することができるはずです。