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管理栄養士解説|筋トレする人がナッツを摂取するメリット&デメリット、種類も

この記事を書いた人
鳥ちゃん

はじめまして、大阪在住の鳥ちゃんと申します。プロフィールをご覧いただきありがとうございます。ライター歴4~5年くらい。文筆歴は構成台本、芝居脚本、コント台本、漫才台本。管理栄養士。趣味は掃除、洗濯、料理, ラジオ。尊敬している有名人「蛭子能収」「きたろう」。好きな小説はヘルマンヘッセ「婚約」


お酒のおつまみなどでもよく目にするナッツ。

筋トレをしている人も、これから始めようかと考え中の人もナッツのいかに上手く摂取するかによって、筋肉の付き具合などが変化するかもしれません。

トレーニーに向けて、ナッツ類を摂取するメリット、デメリットについて解説

記事の後半では、どのタイミングでの摂取が推奨されているのかにも、触れています。

筋トレする人に伝えたいナッツの栄養素

ナッツ類とはアーモンド、くるみ、カシューナッツ、ピーナッツ、マカデミアナッツなどのことを指します。筋トレをする人たちにナッツ類が注目を浴びているのは、その豊富な栄養素。

代表的な栄養素といえばタンパク質。ナッツ類は、動物性タンパク質に偏りがちな食生活解消に役立ちます。ナッツ類に含有される良質のタンパク質は植物性。

特にナッツ類のくるみには、αーリノレン酸に代表されるオメガ3系脂肪酸が豊富。オメガ3系脂肪酸は、脂肪燃焼の効果が期待できます。他には抗酸化作用の強いビタミンE、筋収縮に関わるカルシウム、マグネシウム、カリウム、便秘防止に役立つ食物繊維などを含有。ナッツ類には、普段の食事で摂りにくい栄養素が豊富に含まれているのです。

【栄養素】
・高タンパク質(植物性)
・オメガ3系脂肪酸
・ビタミンE、ビタミンB群
・亜鉛
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・食物繊維

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トレーニーがナッツを摂取するメリット

下記にはトレーニーがナッツ類を摂取するメリットを詳しく説明しています。ナッツ類に抵抗がある方の多くが「値段が高い」という点。

しかし、お値段以上の効果が期待できるのがナッツ類。ぜひ、ナッツ類のメリットを知って食生活改善のお役に立ててください。

①種類が多い

ナッツ類は種類が豊富です。多くの方に支持されるアーモンド、くるみに加え、カシューナッツ、落花生・ピーナッツ、マカデミアナッツなど飽きずに摂取することが可能。

チョコレートやパンに含まれているものもあり、食感が変わるだけで美味しさの変化を楽しみやすいでしょう。

②間食に最適

間食といえば、「お菓子やデザートを摂取する」といったイメージを持つ人が多いのでは?
しかし、アスリートたちは間食で普段の食事で摂取しにくい栄養素を摂っています。ナッツ類は、普段摂りにくい栄養素を豊富に含有。

余談ですが、先日元サッカー選手の内田篤人さんは引退され「夜中にポテトチップスが食べられる」と仰っていました。アスリートの精錬された肉体は無駄のない食事管理があってのもの。

夜に脂質の多い食事をたまに摂取しても、基礎代謝量などの関係で太るにはいたらないことが予想できます。

③高タンパク質

ナッツ類はトレーニーが摂取したいタンパク質が豊富に含有。例えば絹ごし豆腐は100g当たり5.3gのタンパク質が含んでいます。

絹ごし豆腐に対してアーモンドは100g当たりに19.6gものタンパク質が含有しており、その差は歴然です。

④持ち運びやすい

ナッツ類は持ち運びやすいです。ナッツ類は日持ちもする特徴もあります。ナッツ類は持ち運びに便利。「お菓子やデザートといったものを制限しやすい」というメリットも。ナッツ類は必要な栄養素を摂れることもあって、間食で摂取しても罪悪感がありません。

持ち運びやすいナッツ類は、食生活管理がしやすい長所を持ちます。

⑤不飽和脂肪酸が摂れる

ナッツ類の脂質の多くは不飽和脂肪酸です。種類にもよりますが、アーモンドにはオレイン酸、くるみにはオメガ3系脂肪酸が豊富。オメガ3系脂肪酸の代表といえばα-リノレン酸、DHA、EPAです。オメガ3系脂肪酸は、必須脂肪酸と呼ばれ体内で作ることができません。だからオメガ3系脂肪酸の摂取が勧められるのです。

必須脂肪酸には、血管を丈夫にする働きがあります。必須脂肪酸には、血中中性脂肪・コレステロール値の低下や動脈硬化の予防・改善の効果があるからです。筋肥大に効果がある食品を摂取する上で、血管の健康にも気を使っていきましょう。

⑤便秘の改善が期待

ナッツ類は食物繊維が豊富に含有。食物繊維には便秘の改善効果が期待できます。ナッツ類は食物繊維が豊富なので腹持ちがよいです。

なぜナッツ類が、便秘改善のために筋トレを始めた方には、特にオススメの食材なのでしょう?それにはもちろん理由があります。ナッツ類に含有される食物繊維は、不溶性食物繊維。

不溶性食物繊維の効果で、腸の蠕動運動が活発になり、便通の改善が見込みやすくなります。

トレーニーがナッツを摂取するデメリット

ナッツ類にはデメリットもあります。下記にはナッツ類を摂取する上でのデメリットに加えて、注意点を詳しく説明。既にナッツ類を摂取している方は、復習も兼ねて読み進めていただけると嬉しいです

①食べすぎると太る

ナッツ類は、カロリーが高いです。なぜなら、ナッツ類は脂質が多いものが大半。ナッツ類の脂質は良質なものが多いだけに「身体によいから…」と、ついつい手が伸びる気持ちはよくわかります。

ただし注意すべきこともあります。ナッツ類の摂取過剰は太る原因になりうるのです。栄養が偏ると体調不良を招きかねないので、気を付けましょう。

②価格が高い

ナッツ類は、決して価格が安くありません。私がよく購入している業務スーパーでもアーモンド300g、生くるみ300g共に税別548円で。スーパーマーケットやコンビニエンスストアであれば150gで500円近くするでしょう。定期的に摂取した人からすれば、かなり値が張る印象かも?

1日合計20粒程度しか摂取しないのであれば、すぐにはなくなりません。摂取量の上限を定めておけば、ナッツ類を頻繁に購入する必要もなくなるでしょう。

おすすめナッツを種類別にご紹介!

下記には、オススメのナッツ類を種類別にご紹介!ナッツによって共通の栄養素もありますが、もちろん違いも存在

個々のトレーニーが摂取したい栄養素は異なるはず。ぜひ、あなたの食生活で不足している栄養素を知り、ナッツ類から摂れるものがあれば、摂取しましょう。

本記事の栄養素に関する数値は、【文部科学省・食品成分データベース】をもとにすべて算出しています。

①アーモンド

 

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筋トレに、一番支持されているナッツ類といえば「アーモンド」。アーモンドは必須アミノ酸であるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)を豊富に含有。BCAAは筋肉のエネルギー源として利用できます。またBCAAには、損傷した筋肉を回復させる効果あり!
必須アミノ酸は、体内で合成できません。つまりBCAAは食事からしか摂取できないのです。

アーモンドは、BCAAの他にビタミンEが豊富。ビタミンEには強い抗酸化作用があるだけでなく、筋肉の回復はもちろん筋肉痛にも効果が。そして、アーモンドは高タンパク質な食材なのでトレーニーに大人気。食物繊維も豊富なので便秘改善効果もあります。

またアーモンドはナッツ類の中でも、カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムのミネラルバランスが優秀です。

【栄養素】
アーモンド/種実類/乾 100g当たり
・エネルギー 587kcal
・タンパク質 19.6g
・脂質    51.8g
・炭水化物  20.9g
・食塩相当量   0g

②くるみ

 

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糖質が少ないナッツ類といえば「くるみ」。「え?くるみってカロリーが高いですよね?」と思われた方がいたかもしれないですね。おっしゃるとおり、くるみはカロリーが高め。100g当たりに674kcalもあります。しかし、このカロリーの多くは脂質であることを忘れてはいけません。「脂質なら太るじゃないか!」と感じるかもしれませんが、くるみの脂質はオメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸とは、体内で合成できないα-リノレン酸に代表される必須脂肪酸のこと。α-リノレン酸が体内に入ってDHAやEPAといった健康食品などでよくみかける栄養素に代謝されます。DHAやEPAはインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい)の改善、成長ホルモンであるテストステロンの分泌促進効果があります。

インスリンやテストステロンは、筋肉の成長をサポート。オメガ3系脂肪酸は脂質であっても、摂取が勧められているものなのです。

また、くるみの薄皮にはポリフェノールを含有。ポリフェノールは身体が酸化されるのを防ぎます。トレーニングの際に発生した活性酸素は、身体を酸化させる作用を持ちます。いつまでも若々しくいたいのなら、活性酸素を放置できないというわけですね。

くるみはナッツ類の中でも、リノール酸とα-リノレン酸のバランスが抜群。他にはビタミン、ミネラル、食物繊維といった不足しやすい栄養素が、くるみにはバランスよく含んでいます。くるみはバランスの良い筋肉を付けたい方へ特に推奨した食材です。

【栄養素】
くるみ/種実類/いり 100g当たり
・エネルギー 674kcal
・タンパク質 14.6g
・脂質    68.8g
・炭水化物  11.7g
・食塩相当量   0g

③落花生・ピーナッツ

 

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タンパク質がとにかく豊富なナッツ類といえば「落花生・ピーナッツ」。殻付きの落花生などではなく、塩で味付けをしているピーナッツなどは気をつけなければなりません。ピーナッツはよくお酒の席でも出てくるだけあって、味付けしたものは塩分が高い傾向です。

ピーナッツの薄皮にレスベラトロールと呼ばれるポリフェノールを含有。レスベラトロールは抗肥満作用があります。また、レスベラトロールはミトコンドリアの容量がアップ。ミトコンドリアは、身体でエネルギーを作り出す場所。レスベラトロールは筋力や持久力の向上をサポートとして役立ちます。

また、落花生・ピーナッツには亜鉛、マグネシウム、食物繊維、ビタミンEも含有されています。

【栄養素】
らっかせい/種実類/乾、大粒種 100g当たり
・エネルギー 560kcal
・タンパク質 25.2g
・脂質    47.0g
・炭水化物  19.4g
・食塩相当量      0g

④ピスタチオ

 

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筋肉の疲労回復に効果があるナッツ類といえば「ピスタチオ」。『ナッツの女王』と呼ばれるだけあって、栄養価が高め。ビタミンB1やカリウム、鉄分、銅、食物繊維が豊富に含まれています。鉄分が多く、貧血予防にもなることもあり、多くの女性がピスタチオを支持。

ルテインやゼアキサンチンと呼ばれる栄養素が含まれており、眼病の予防にも効果が見込めます。

【栄養素】
ピスタチオ/種実類/いり、味付け 100g当たり
・エネルギー 615kcal
・タンパク質 17.4g
・脂質    56.1g
・炭水化物  20.9g
・食塩相当量      0.7g

トレーニーがナッツを摂取するベストなタイミン
グは?

ナッツ類を食べるベストタイミングは、間食時。間食というと、ついついお菓子を食べてしまいませんか?アスリートは、間食にスナック菓子などを安易に食べません。

上記でも触れたとおり、アスリートは、普段食事では不足しやすい栄養素を、間食を摂取するタイミングで摂り入れています。 身体づくりに欠かせない栄養素を補う方法として、とても理にかなっていると捉えて問題ありません。

ナッツ類は腹持ちがよく、3食の食事の食べ過ぎ防止にもつながるでしょう。また、ナッツ類は噛み応えのあるものが多く、消化吸収をサポート。咀嚼することは唾液の分泌につながります。唾液の分泌は、虫歯や歯周病予防に一役買います。ナッツ類はトレーニングのメリットだけでなく、健康維持にもつながるのです。

ナッツの摂取で健康的な肉体を作り出そう!

最後に、筋トレをする人がナッツ類を摂取する際に重要なポイントをおさらいします。

・栄養素が豊富
・筋トレに関わる栄養素が多い
・種類が多いので飽きずに食べ続けられる
・持ち運びに便利
・間食に最適(多くのアスリートが、間食にナッツ類を摂取)
・食べ過ぎには注意!

流行に流された結果、安価でよくわからない栄養素を摂取している人もきっといるのではないでしょうか?
健康管理は自然のもので十分。栄養価の高い食材を摂って健康管理に気を配ってみましょう

筋トレは、より健康的な肉体を手に入れるのが目的のはず。初心忘るべからずではなくですが、「健康があってのトレーニング」であることを忘れないようにしてくださいね。