今回は筋トレする方向けに、牛ステーキのどの部位を摂取したら良いか詳しく解説します。
筋トレ中のステーキ肉の摂取に抵抗がある方も、こちらの記事を読んでいただくことで「工夫すればステーキを食べながらの筋トレもOK!」と認識が変わるはず!
部位の説明だけでなく、栄養素やレシピも掲載しているので参考にしてくださいね。
目次
筋トレ直後のステーキがNGとされている理由
筋トレ直後にステーキを食べるのは、NGというのを聞いたことがありますか?答えは「ステーキの種類にもよる」です。
諸説ありますが筋トレ直後30分以内は「ゴールデンタイム」と呼ばれています。筋トレ直後が一番体内での筋肉合成が盛んに行われます。だから筋トレする人達はゴールデンタイムのタイミングで、良質のタンパク質の摂取に力を入れます。
良質のタンパク質とは必須アミノ酸がバランスよく含有されたもののこと。例えば肉や魚、卵、乳製品、納豆などがあげられます。
「なんだ、結構どんなものでも食べられるじゃないか?」と思う方も少なくないでしょう。確かにゴールデンタイムとタンパク質量だけに注目するとそうかもしれません。
しかし、タンパク質量だけに目がいってしまうと脂質の過剰摂取に至るケースも!同じ肉類によっても脂質量が異なるため注意が必要でしょう。
だから食生活管理をするに当たって、筋トレ直後のステーキの摂取がOKなのかNGなのか、わからなくなるのです。
下記の表は、ごく一般的にステーキ肉として使用される牛肉の脂質量の比較になります。本記事における栄養素に関する数値等は、文部科学省・食品成分データベースをもとにすべて算出しています。
【和牛肉・ステーキ肉の100g当たりの脂質量比較】
・サーロイン/脂身つき/生 47.5g
・サーロイン/赤身/生 25.8g
・リブロース/脂身つき/生 56.5g
・リブロース/赤身/生 40.0g
脂肪量の高い食材は、いくら良質のタンパク質源だからといって摂取し続けると脂肪がついてしまいます。
「それなら脂肪量の少ないものばかり食べればよいのか?」と思うかもしれません。ここが食事管理の難しいところ。
例えば鶏肉や豆類は良質のタンパク質源であり、低エネルギー食品。しかし、鶏肉や豆類ばかりといった偏った食事になると鉄分不足になりトレーニングのパフォーマンスが下がってしまいます。
鉄分は肉類や魚類が豊富に含有しています。
筋トレ・ダイエット中の食事はマッスルデリがおすすめ!
「筋トレ中の食事管理が大変で、バランスの取れた食生活が続けられない」と悩んでいる人は多いでしょう。コンビニでサラダチキンなど美味しくて低脂質、高たんぱく質の食事も手軽に買えるようになりましたが、毎日食べると飽きてしまいますし、自炊は面倒になってしまうときもありますよね。
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必要なタンパク質の量は、単関節か多関節トレーニングによって変化
必要なタンパク質量はトレーニングの違いが出てくるのか?変化するのか?と思う方も少なくないでしょう。
日本人の1日当たりのタンパク質摂取量は「摂取エネルギーの13%~20%」とされています。
下記の表は日本人のタンパク質の食事摂取基準 に掲載されている男女別・年齢別のタンパク質の推奨量です。
【男性・年齢別・1日当たりのタンパク質推奨量】
・10~11歳 45g
・12~14歳 60g
・15~64歳 65g
・65~74歳 60g
・75歳以上 60g
【女性・年齢別・1日当たりのタンパク質推奨量】
・10~11歳 50
・12~17歳 55
・18~64歳 50
・65~74歳 50
・75歳以上 50
※妊婦・授乳婦に関しては、さらに付加量があります。
表の男性を例に1日当たりのタンパク質量を約60gとすると、1食当たりのタンパク質量はおおよそ20gを目安に考えることができます。
「どれだけ強度の強いトレーニングでも1食20g?」と疑問に思うかもしれません。
スターリング大学のマコトンの研究報告では単関節トレーニングと多関節トレ―ニングとではタンパク質摂取量に違いがあるとされています。
つまり、同じ年齢、体重でもより強度の高い多関節トレーニングを行ったほうが筋肉のタンパク質合成がより増大したのです。
ちなみに、この研究では単関節トレーニングとしてレッグエクステンション(単一の筋肉と関節の動作だけのもの)、多関節トレーニングとしてスクワットやベンチプレスによって得られた報告。
筋トレ直後に摂取するステーキ肉に関していうと、トレーニングの種類によっても肉の部位にこだわるべきなのです。
牛肉のステーキがおすすめの理由
筋トレをし始めた方は、特にトレーニング後に何を摂取したら良いか正直わからないんじゃないでしょうか?
迷った結果、手を出しがちなのがプロテイン。プロテインはタンパク質の英訳のことですが、日本では健康食品のプロテインサプリメントのことを主に指します。
決してプロテインサプリメントが悪いというわけではありません。しかし、健康食品はあくまでも栄養を補助する意味で摂取されるべきもの。なぜなら、基本的に食事をバランスよく摂ることで栄養不足になることはないからです。
筋トレ直後にプロテインサプリメントを摂取しなくても、食事で栄養をまかなうことは十分可能。なぜプロテインサプリメントが摂取されているのかというと、人には好き嫌いがありバランスよく栄養を摂取できない方も多くいるからです。
「筋トレ後にどの食材を食べたらよいの?」という疑問を持つ人がいるかもしれません。推奨されるのが牛肉のステーキ。筋トレ後に必要な栄養素といえばタンパク質なのは有名です。よく良質のタンパク質の摂取が推奨されています。良質のタンパク質とはアミノ酸スコアが高いもののこと。
アミノ酸スコアは、「9種類の必須アミノ酸の含有率を数値で表したもの」を指した言葉。なぜアミノ酸スコアが高いものが推奨されるの?と思う方もいるでしょう。
実はアミノ酸スコアが100に達しないと、体内でうまく必須アミノ酸を利用できないのです。ちなみに必須アミノ酸は体外から食品として摂取しなければなりません。なぜなら体内で必須アミノ酸は合成できないからです。
アミノ酸スコア100の食品を摂取すればよいのはわかったはず。下記の表が代表的なアミノ酸スコア100の食品です。
【アミノ酸スコア100の食品】
・肉類、魚介類、乳類、卵類、玄米
「別にステーキじゃなくても良いのでは?」と疑問を呈したくなる人がいるかもしれません。実は牛肉ステーキ、特に赤身には「L-カルニチン」と呼ばれる物質が他の肉類に豊富に含有されています。
L-カルニチンはアスリートの身体能力や運動能力を改善したという研究結果が認められているのです。だから筋トレ後の牛肉ステーキが推奨されるというわけ。
牛肉部位別の栄養素
昨今ファミリーレストランだけでなく、立ち食いステーキ店などの乱立もあり、ステーキが非常に庶民的になってきました。トレーニーの中には、色々な部位がメニューに載っているのを見て、正直な話どの部位がよいのか解らない方々も少なくないはず。
下記にはステーキ肉としてよく見かける部位をピックアップ。各肉の部位の栄養素だけでなく、それぞれどんな調理に向いているかも掲載。自炊される方は、ぜひ参考にしてくださいね。
①サーロイン
サーロインは牛の背中の中央部分に位置し、美味しく人気があります。しかし、脂質量が高いだけにカロリーが高く、筋トレにはあまり向きません。
【100g当たりのサーロインの栄養素・和牛/赤肉/生】
・エネルギー 294kcal
・タンパク質 17.1g
・脂質 25.8g
・炭水化物 0.4g
・食塩相当量 0.1g
※サーロインでも脂身つきの生だと「エネルギー 460kcal、タンパク質 11.7g、脂質 47.5g、炭水化物 0.3g、食塩相当量 0.1g」とエネルギー量だけでも大きく異なる
②リブロース
リブロースもファミリーレストランでもよく見かけるステーキ肉です。サーロインと同様にカロリーが高く、筋トレには不向き。またリブロースは牛の背中でもサーロインの前部分に位置します。
【100g当たりのリブロースの栄養素・和牛/赤肉/生】
・エネルギー 395kcal
・タンパク質 14.0g
・脂質 40.0g
・炭水化物 0.2g
・食塩相当量 0.1g
③ヒレ
ヒレはステーキ肉の中でも柔らかく高級感のある部位。ヒレは低カロリーな部位なのでダイエットを目的とした筋トレをしている方に支持を受けています。
【100g当たりのヒレの栄養素・和牛/赤肉/生】
・エネルギー 207kcal
・タンパク質 19.1g
・脂質 15.0g
・炭水化物 0.3g
・食塩相当量 0.1g
④もも
ももは価格が安いイメージですが、ステーキだけでなく焼き肉など調理の幅がある部位。ももは、脂肪が少なくカロリーが低めでダイエットをしている方に支持を受けています。
【100g当たりのももの栄養素・和牛/赤肉/生】
・エネルギー 176kcal
・タンパク質 21.3g
・脂質 10.7g
・炭水化物 0.6g
・食塩相当量 0.1g
⑤そともも
そとももは、ももと似ているようですが、ステーキ肉には向きません。そとももは主に煮込み料理として調理されています。
バルクアップや筋肥大を目的とした筋トレをしている方々に支持を受けている部位です。
【100g当たりのそとももの栄養素・和牛/赤肉/生】
・エネルギー 159kcal
・タンパク質 20.7g
・脂質 8.7g
・炭水化物 0.6g
・食塩相当量 0.1g
ステーキレシピ1選
ステーキとの調理方法といえば、ずばり「ただ味付けをして焼く」に限ります。今回のステーキレシピは余ったステーキ肉を上手に利用できるレシピ。
ぜひ参考にして部位や具材などを変えながら、オリジナルレシピを考えるきっかけにしてください。
①ステーキチャーハン
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【材料】一人前
・ヒレ肉 100g
・ご飯 100~150g
・ニンニク 1片
・長ネギ お好み
・福神漬け お好み
・卵 1個
・塩 少々
・コショウ 少々
・醤油 大さじ½
・ごま油 大さじ1/2~1
【レシピ】
①ヒレ肉を一口サイズに角切りする。にんにくをスライスする(みじん切りでも良し)。長ネギをみじん切りにする。卵を溶いてご飯と混ぜて置いておく
②フライパンにごま油を引いて、ヒレ肉とニンニクを炒める。お好みの焼き加減(一般的には焼き色が付いた程度)で焼けたら取り出しておく
③ご飯をフライパンでパラパラになるまで炒める。パラパラになったら②のヒレ肉とニンニクを加えて、塩、コショウ、醤油で味を整えたら、皿に盛りネギと福神漬けを盛ったら完成
鶏ステーキやプロテインなども上手く摂取しよう!
ステーキといえば牛肉ですが、鶏ステーキもトレーニーから注目されています。実は鶏むね肉にイミダゾールペプチドという物質が含有されているからです。
イミダゾールペプチドは抗酸化作用の効果が見込めます。抗酸化作用は活性酸素の除去の役立ち疲労回復効果あり!
イミダゾールペプチドは、鶏むね肉以外にはマグロやカツオといった回遊魚にも含有。鶏むね肉がトレーニーに支持を受けているのには、使いやすく価格が安いからでしょう。またどこでも簡単に手に入るということも理由の一つです。
肉類にタンパク質が豊富に含有されているのは誰もが知っていること。しかし、年齢を重ねると肉類が苦手になってくることもあるでしょう。
体調などの理由で、肉を頻繁に食べられなくなった人は、プロテインで補うことを推奨します。
普段の食事を補助するという用法で、プロテインを摂取しましょう。体内に手間をかけずにタンパク質を摂取できるため、多くのプロテイン利用者がいます。
筋トレしながら美味しくステーキを食べよう!
最後に、筋トレをする人でステーキを摂取する際に重要なポイントをおさらいします。
・必要なタンパク質量はトレーニングの種類によって違う
・部位によってダイエット向きなのか、バルクアップ向きなのかの違いがある
・サーロインステーキは筋トレには不向き
・牛肉にはL-カルニチンが豊富に含有されている
・鶏もも肉のステーキには抗酸化作用のあるイミダゾールペプチドが含有されている
・肉類が苦手な方は、食事を補助する意味でプロテインを使用しても良し
「トレーニングをしていると食事制限のせいでステーキが食べられない」と決めつけていた方が多かったかもしれません。
しかし部位によっては脂質も少なく、低カロリーのものあるので、節度を守れば摂取できると理解してもらえたのではないでしょうか。
今回の内容を参考に筋トレ生活を充実させてくださいね。
食べる楽しみは、トレーニングのモチベーションにもつながります。