今回は筋トレをする人に向けて推奨されるエビについて詳しく解説。エビの種類やレシピだけでなく、摂取方法などについても掲載しています。
和食、中華、洋食どの料理でも使用されているので自炊される人は、ぜひ参考にしてください。
エビが筋トレする人におすすめの理由
筋トレをしている方なら食事に気を使っている方は少なくありません。
トレーニングで傷つけられた筋肉は、タンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラルを利用して傷を回復していく過程で肥大します。そこで筋肉の材料になるタンパク質量が豊富に含有される食材が求められるのです。
筋肥大を目的とした食事管理では、肉類や魚類、卵や豆腐など動物性・植物性タンパク質を摂取していくなかで、脂質量がネックになってきます。
タンパク質源とともに脂質量が高い食材を過剰摂取すると肥満の原因になるかねません。よってトレーニーやダイエッターに支持されている栄養素が「高タンパク質・低脂肪」となるのです。
エビのアレルギーを持っている方は摂取を控えるべきです。どうしても摂取ができない方を除くと、エビ類は高タンパク質・低脂肪の食材なのでトレーニングのパフォーマンス向上の意味でも推奨されています。
そしてエビは低カロリーという特徴もあるので、タンパク質をたくさん摂取したい方には嬉しいポイント。他にもアスタキサンチンやタウリンといった有効成分が含有されているので、トレーニーやダイエッターのみならず広い範囲の方々の健康にも役立ちます。
トレーニーの中には自炊される方も少なくありません。エビにはグルタミン酸とイノシン酸と呼ばれるうまみ成分が豊富。このうまみ成分にグリシン、アラニン、プロリンといったアミノ酸が甘味となって「出汁」として料理で利用されます。
エビは単体でも美味しいだけでなく、料理で出汁に使えるので応用性が高いといえます。
筋トレ・ダイエット中の食事はマッスルデリがおすすめ!
「筋トレ中の食事管理が大変で、バランスの取れた食生活が続けられない」と悩んでいる人は多いでしょう。コンビニでサラダチキンなど美味しくて低脂質、高たんぱく質の食事も手軽に買えるようになりましたが、毎日食べると飽きてしまいますし、自炊は面倒になってしまうときもありますよね。
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エビ100g当たりの主な栄養素
うま味成分豊富なエビは色々な料理に利用されています。エビは和食料理や中華料理、洋食料理のどこでも見かける食材です。
下記では各種エビ100g当たりの栄養成分を掲載しているので比較してみてください。本記事における栄養素に関する数値等は、文部科学省・食品成分データベースをもとにすべて算出しています。
【各種エビ100g当たりの栄養成分】
「くるまえび/養殖/生」
・エネルギー 90kcal
・タンパク質 21.6g
・脂質 0.6g
・炭水化物 Tr(微量は含有。しかし、最小記載量に達していない)
・食塩相当量 0.4g
「ブラックタイガー/養殖/生」
・エネルギー 77kcal
・タンパク質 18.4g
・脂質 0.3g
・炭水化物 0.3g
・食塩相当量 0.4g
「バナエイえび/養殖/生」
・エネルギー 82kcal
・タンパク質 19.6g
・脂質 0.6g
・炭水化物 0.7g
・食塩相当量 0.3g
「大正えび/生」
・エネルギー 89kcal
・タンパク質 21.7g
・脂質 0.3g
・炭水化物 0.1g
・食塩相当量 0.5g
「シバエビ/生」
・エネルギー 78kcal
・タンパク質 18.7g
・脂質 0.4g
・炭水化物 0.1g
・食塩相当量 0.6g
エビは100g当たり77~90kcalに相当し、例えばブラックタイガーであれば1匹当たりの重量は約16~30g前後。エビは全体的に低カロリーだということがわかります。
注目すべきは低糖質で高タンパク質、低脂質であるという点。エビは、トレーニーであれば積極的に摂りたいバランス抜群の食材だったのです。
さらにビタミンEやタウリン、カルシウム、カリウム、アスタキサンチン、キチン質といった栄養素が豊富に含有されています。
エビを摂取する際のポイントと注意点
エビは低カロリー、高タンパク質、低脂質なので「いくらでも摂取して良いんだ!」と思ったトレーニーの方は注意が必要です。エビはプリン体という物質が他の食品に比べてやや多い特徴を持っています。
プリン体を摂取すると肝臓で分解され、尿酸という成分になって体外に排出。その際、尿酸は血液に溶けているのですが、一定量を超えてしまうと溶けきれずに最悪の場合結晶化した結果、痛風などの原因になりかねません。
各種エビ100g当たりに含有されるプリン体量は下記の表のに記載。下記のプリン体に関する数値等は、帝京大学薬学部物理化学講座 薬品分析学教室をもとにすべて掲載しています。
【各種エビ100g当たりのプリン体含有量】
クルマエビ 195.3mg
大正エビ 273.2mg
シバエビ 144.2mg
1日当たりのプリン体摂取量の目安量は400mg。上記の表を見るとエビ1匹16~30gだと考えると1日多くても3匹程度にしておくべきでしょう。エビだけでなく他の食品にもプリン体は含有されていることを忘れてはいけません。注意しないと簡単に目安量を超えてしまいます。
他にもエビにはコレステロールが含まれています。血液の脂質量は少なすぎてもいけませんが高すぎるというのは避けておきたいポイント。エビは確かにトレーニングのパフォーマンス向上につながる栄養素が豊富に含有されています。
それだけでなく美味なので、ついつい食べすぎる人も多いはず。プリン体とコレステロールの過剰摂取を招かないように気をつけていきましょう。
その上で、エビは身も殻も尻尾まで摂取することが推奨されているのです。固い、食べにくいという部分はありますが、それだけたくさんの栄養素が豊富に含有されています。だからエビは、殻や尻尾まで摂取できる塩焼きといった調理方法がオススメです。
またスーパーマーケットなどで干しエビといった栄養価の高い加工品も簡単にどこでも購入できるようになりました。
そして、エビのアレルギーを持っている方も少なくありません。調理をされる方はご家族など注意が必要。また、「私は大丈夫!」と思っている女性の方に、ひとつだけ覚えておいてほしいポイントがあります。
妊婦さんといった免疫力が低下している方は、生でのエビの摂取は推奨されていません。生のエビが食中毒の原因になりかねないからです。
管理栄養士解説|糖質制限中の筋トレメニュー&レシピ、糖新生回避術エビの種類と摂取可能な栄養素
みなさんの知っているエビといえば何でしょうか?白えび、甘エビ、ブラックタイガー、クルマエビ、伊勢海老、シバエビ色々ありますが、日本では捕れるエビの量が少ないためにほとんどが輸入品。
そんなエビ類は、特にめでたいときに摂取されてきた歴史があります。上項で少し触れましたが、エビは動物性の高タンパク質食材であるだけでなく、低脂質、低糖質、低カロリーなのです。さらには、強い抗酸化作用のあるビタミンEや筋収縮に関与するカルシウム、塩分の排出を促し高血圧防止に役立つカリウムなども含有されています。
そしてエビには特徴的なタウリン、アスタキサンチン、キチンという栄養素も!タウリンは肝機能の回復効果に期待でき、コレステロールの吸収抑制作用、高血圧予防、疲労回復、インスリン分泌促進効果も確認されているのです。
トレーニングのパフォーマンス向上に関していうと、タウリンは筋疲労の軽減や抑制にになります。
アスタキサンチンもビタミンEと同様強い抗酸化作用が期待できます。アスタキサンチンは「カロテノイド類のキサントフィル類」に属している天然の色素で普段は灰黒色をしていますが、加熱されるとアスタシンに変化し赤色になるのです。
加熱調理されたエビやカニが赤いのは殻の部分にアスタキサンチンが豊富に含有されていることを示しています。エビは殻や尻尾まで摂取することが推奨されるのはアスタキサンチンを摂ることができるからです。
そして、キチンというのは甲殻類の殻に含有されている不溶性食物繊維の一種。キチンは生活習慣病予防の効果が報告されています。
他にもキチンは、コレステロール値の低下作用、血圧の上昇抑制効果が期待できるのです。
筋トレする人にオススメのエビのレシピ5選!
下記には筋トレをしている方にオススメのエビを使ったレシピをご紹介。メイン料理を中心に掲載しています。
エビはうま味が豊富なので、色々な料理に利用してみてください。これをきっかけに自炊をしていみませんか?
①ガーリックシュリンプ
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【材料】一人前
・エビ(中~大) 3~4尾
・にんにく 1片
・玉ねぎ 1/8個
・オリーブオイル 大さじ1
・ブラックペッパー 少々(一つまみ程度)
・塩 少々(一つまみ程度)
・鶏ガラスープの素 小さじ1
・白ワイン 大さじ1/2 ←もしもあればで良い
・レモン 適量
・パセリ 適量
【レシピ】
①ニンニク、玉ねぎはみじん切りにする。レモンはくし切りにする。パセリをみじん切りにする
②エビは足を取り、尾に近いところに付いている殻と尾を残して殻を剥く。エビの背中に切り込みを入れて背ワタを取ってからキッチンペーパーで水分をふき取る
③ボウルもしくはビニール袋に①のニンニクと玉ねぎ、②のエビ、オリーブオイル、ブラックペッパー、塩、鶏ガラスープの素、(あれば白ワイン)を入れてよく揉み込んでから10分間以上おく
④鍋を加熱し、油を引いたところに③の汁ごと入れて中火で加熱する。エビの両面が焼けたら皿に盛り、①のレモンを絞り、パセリを散らしたら完成
②エビの酒蒸し
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【材料】一人前
・エビ(中~大) 4尾
・ミニトマト 3個
・セロリ 1本
・しょうがすりおろし 小さじ1/2
・にんにくすりおろし 小さじ1/2
・白ワイン 大さじ3
・レモン汁 小さじ1
・塩 小さじ1/4
【レシピ】
①エビは足を取ってから尾に近いところに付いている殻と尾を残して殻を剥く。エビの背ワタを取ってからキッチンペーパーで水分をしっかりふき取る。ミニトマトのヘタを取って、半分に切る。セロリは筋を取って斜め切りに刻んでおく
②ボウルに①のエビ、しょうがすりおろし、にんにくすりおろし、白ワイン、レモン汁、塩を入れてよく揉みこんで混ぜ合わせ、ラップをして冷蔵庫で1時間程度おく
③フライパンに①のミニトマト、セロリ、②のエビを汁ごと入れて強火で加熱。ひと煮立ちしたら蓋をして弱火で5分以上加熱。エビの色が変わり火がとおったら皿に盛って完成
③エビチリ
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【材料】一人前
・長ネギ 1本
・にんにく 1片
・しょうが 1/2(上記のにんにくと同量)
・エビ 5~10匹
・片栗粉 大さじ1
・サラダ油 大さじ1
・豆板醤 小さじ1
『下味』
・酒 大さじ1
・しょうがすりおろし 小さじ1
『合わせ調味料』
・ケチャップ 大さじ1と1/2
・鶏ガラスープの素 小さじ1/2~1
・砂糖 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・水 大さじ2
【レシピ】
①長ネギ、にんにく、しょうがをみじん切りにする。合わせ調味料を混ぜておく
②エビの足を取り、尾に近いところに付いている殻と尾を残して殻を剥く。エビの背ワタを取ってからキッチンペーパーで水分をしっかりふき取る。エビをボウルに酒(大さじ1)、しょうがのすりおろし(小さじ1)と一緒に入れてよく混ぜ合わせて下味を付ける
③フライパンを熱してサラダ油を引き、にんにく、しょうがを炒める。香り立ってきたところで、下味をつけたエビに水溶き片栗粉を加えて軽く混ぜてから炒める。エビの両面が色づいてきたら、合わせ調味料と長ネギを加えて加熱し、火がとおるまで煮詰めてとろみが付いたら完成
④エビのブロッコリー炒め
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【材料】一人前
・エビ 五匹
・ブロッコリー 1/4房
・ホタテ 五個
・にんにく 1片
・オリーブオイル 大さじ2(このうち大さじ1は炒めたあとにかける)
・塩コショウ 少々
【レシピ】
①ブロッコリーを洗って同じ大きさぐらいに小分けにする。鍋でお湯を沸騰させて塩を入れて、ブロッコリーを2~3分間茹でる(水につけて冷まさない、そのままにしておく)
②エビは足を取ってから尾に近いところに付いている殻と尾を残して殻を剥く。エビの背中に切り込みを入れて背ワタを取ったら、キッチンペーパーで水分をふき取る。にんにくをみじん切りにする
③フライパンを加熱して、オリーブオイルを引いたところに、にんにくを入れて炒める。香りが立ってきたら、エビとホタテを入れて、動かさないで炒める。色目がついたらひっくり返して、①のブロッコリーを加えてさらに炒める。最後に、塩コショウで味を整えたら皿に盛りオリーブオイルをかけて完成
⑤エビアボガド丼
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【材料】一人前
・エビ 4~5匹
・酒 大さじ1
・アボガド 1/2個
・レモン汁 小さじ1/2
・片栗粉 小さじ1
・サラダ油 小さじ1
・砂糖 小さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1
・卵 1個
・ブラックペッパー 少々
【レシピ】
①エビの足を取って殻を剥き、背ワタを取って洗う。キッチンペーパーで水気を切ったエビを1cm程度の大きさに切る。切ったエビをボウルに入れて酒をかけて10分間程度おく。アボガドは皮と種を取り、一口サイズに切ってレモン汁をかけて変色を防ぐ。生卵を黄身と白身を分けておく
②①のエビを炒める直前に片栗粉をふりかける。フライパンを熱してサラダ油を引き、エビの色が変わるまで炒める。エビに火がとおったら、余分なフライパンの油をキッチンペーパーでふき取り、砂糖、しょうゆ、みりん、酒を加えて炒める
③丼にご飯を盛り①のアボガドを盛り、②のエビを上から盛る。真ん中に生卵の黄身を真ん中に添えて、ブラックペッパーを振ったら完成
エビは豊富な栄養素を含有
最後に、筋トレをする人でエビを摂取する際に重要なポイントをおさらいします。
・高タンパク質、低脂質、低糖質、低カロリー食材なのでトレーニングのパフォーマンス向上に役立つ
・グルタミン酸、イノシン酸といったうま味成分が豊富
・和食料理、中華料理、洋食料理のどの料理にでも合う
・ビタミンE、タウリン、アスタキサンチン、カルシウム、キチン質といった栄養素を含有
・プリン体やコレステロールが含有されているので、過剰摂取に注意
・身はもちろん、殻や尻尾まで摂取するとたくさんの栄養素を摂取できる
・アレルギーの方や妊婦の方は摂取に注意が必要
エビは子どもから大人まで大人気の食材。うま味成分もたっぷりで多種多様な料理に使用されており、美味しいと感じる方も多数。
筋肥大を目的とした食事管理ををする上で高タンパク質、低脂質、低糖質、低カロリーでたいへん優秀な食材であることは間違いありません。
ただし、どんな食品でも偏った摂取や過剰摂取は体調不良の原因になります。中でもエビは、プリン体が含有されているので痛風などの原因になりかねません。
適切な量を守って料理に生かして、トレーニングのパフォーマンス向上に役立ててくださいね。