筋トレをする人に向けてカゼインについて解説します。
こちらの記事を読んでいただくことで、カゼインという栄養素、含有されるプロテインや摂取する際の注意点などが理解できます。
目次
カゼインが筋トレする人におすすめの理由
カゼインは不溶性の凝固タンパク質で、牛乳からホエイタンパク質と脂肪分を取り除くことでできています。実は、カゼインにはタンパク質の中でも吸収速度が遅いという特徴があるのです。
「吸収速度は早いのが理想」と考える人もいるでしょう。確かに吸収速度が早いホエイタンパク質が豊富に含有されているホエイプロテインは筋トレ直後によく摂取されています。
筋トレする人の中で、ホエイプロテインを利用が多いのは事実。
しかしカゼインを摂取するメリットは少なくありません。カゼインがホエイプロテインより吸収速度が遅いことで満腹感が得られるからです。
カゼインは持続的にタンパク質の供給がまかなえるという仕組み。トレーニングをしない休息をしたい日や寝る前に摂取することで、筋肉分解の抑制効果が期待できます。
「ホエイプロテインの摂取で万事OK!」ではなく、タンパク質の種類によってメリットやデメリットがあることをまず理解しましょう。
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「筋トレ中の食事管理が大変で、バランスの取れた食生活が続けられない」と悩んでいる人は多いでしょう。コンビニでサラダチキンなど美味しくて低脂質、高たんぱく質の食事も手軽に買えるようになりましたが、毎日食べると飽きてしまいますし、自炊は面倒になってしまうときもありますよね。
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プロテインの種類
プロテインには大きく分けて「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」の三種類があります。ホエイプロテインとカゼインプロテインは動物性タンパク質で、ソイプロテインが植物性タンパク質です。
カゼインタンパク質は牛乳のタンパク質のうち約80%を占めています。牛乳タンパク質の残り約20%がホエイタンパク質。このホエイタンパク質を集めたホエイプロテインは水に溶けやすい特徴を持ち、吸収率が早め。
またホエイタンパク質には水溶性ビタミンやミネラルも豊富に含有。ホエイプロテインは、筋トレ直後におとずれる筋肥大のゴールデンタイムを狙って摂取するトレーニーが少なくありません。
「ホエイプロテインは、ハードな筋トレをする人だけ必要!?」と思う方もいるでしょう。しかし、ホエイプロテインを利用するトレーニーの中には格闘技はもちろんラグビーやアメフト、マラソンなど色々な選手が活用されています。
一方、カゼインプロテインは吸収率が遅いというメリットをいかしているのです。例えば、筋肉分解抑制のために就寝前に摂取されたり、減量を目的としたダイエッターが間食として摂っています。
カゼインプロテインは間食やトレーニングをしない日に摂取することで、満腹感を持続させて過食予防になるのです。他にもカゼインプロテインにはカルシウムの吸収促進、鉄分の吸収をサポート。
カルシウムは身体の骨を作るだけでなく、筋収縮の際に必要な栄養素です。鉄分もまた体内で酸素の運搬をするのに一役買っています。
ダイエッターなら「有酸素運動」を知っていると思いますが、酸素が必要なトレーニングなので鉄分の補給は推奨されて当然。
ソイプロテインの特徴は、カゼインプロテインと同様に吸収速度が緩やかで消化するのに時間がかかります。脂肪分が少ないというところも見逃せません。
特にソイプロテインは女性に支持を受けています。その理由は「大豆イソフラボン」の存在です。大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た作用を示します。
女性ホルモンの低下により体調を崩すようなホルモンバランスの乱れを整える効果の期待が可能。他にも抗酸化作用の強いサポニンといった大豆に豊富に含有される栄養素も摂れます。
カゼインプロテインを摂取する際のポイント!
寝る前の摂取が推奨されていますが、少なくとも就寝1,2時間前までには摂りましょう。寝る直前に摂取すると胃腸への負担がかかってしまうからです。
カゼインプロテインは消化に7時間以上はかかります。「寝る前にカゼインプロテインを摂取をして1,2時間もあけて大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、十分に筋肉分解抑制効果が期待できるので心配する必要はありません。
「就寝前にホエイプロテインを摂取するのはダメなの?」という意見もよくみられますが、筋肉分解抑制の面から考えるとカゼインプロテインがベターといえるでしょう。
トレーニングのタイミングとして仕事終わりにジムにいく方は少なくありません。例えば、トレーニング後にカゼインプロテインを摂取したとします。
1,2時間後に就寝すれば寝ている間の筋肉分解抑制を効率的に行えます。さらに寝ているときというのは「成長ホルモン」が沢山分泌されています。成長ホルモンはタンパク質の吸収を促進する効果が期待できるので、筋肥大につながるのです。
一般的にトレーニング直後はホエイプロテインが推奨されています。これは、トレーニング後30分以内が筋肥大のゴールデンタイムと呼ばれているからです。だから、大半のトレーニーがタンパク質の吸収速度が早いホエイプロテインがよく摂取されています。
夜の就寝を控えたトレーニングの場合、ホエイプロテインとカゼインプロテインを混ぜて摂る方がいます。もともと、ホエイもカゼインも牛乳から取り出したタンパク質なので問題ありません。
「プロテインを混ぜたらダメじゃないの?」と思うかもしれません。しかし、自分の生活に合ったプロテインを摂取することも重要。
プロテイン製品を作っているメーカー側は、より多くの方々の筋肥大の効果が期待できるように日々研究を重ねています。しかし、個々の生活リズムや体質までカスタマイズできるわけではないのです。
カゼインプロテイン選びのポイントとは?
カゼインプロテイン選びのポイントは「どんなときに摂取したいかはっきりさせる」ことです。基本カゼインプロテインは「就寝前」や「朝食」「間食の置き換え食品」として利用されています。
これは、筋肥大を目的としたトレーニーだけでなく、減量を目的としたダイエッターであっても同じです。ダイエッターの中には筋肉を増やしながら減量したい方もいるでしょう。そういった場合は、臨機応変にカゼインプロテインではなくホエイプロテインを選択しても良し!
だからといって、カゼインプロテインに筋肥大の効果がないというわけではありません。ホエイプロテインのほうがより吸収率が早いので効率的に筋肥大の効果が期待できるだけなのです。
次に重要なのが、「タンパク質含有量の比較」です。筋肥大を目的としたカゼインプロテインの購入を考えている場合、商品のタンパク質含有量が高いほうが筋肥大の効果が期待できます。
次に「味」や「利便性」といったトレーニーやダイエッターの個人的な趣向を見ていきましょう。プロテインはものによっては溶けにくい種類があります。インターネットや通販サイトのレビューを参考にするのがオススメ。
最後に近くの小売店で購入できなかったり、通販が利用できずにカゼインプロテインを単体で購入できない方に推奨されるのが「ホエイプロテインの商品の中に『カゼイン』が含有しているものを選ぶ」ことです。
もしも、速効性のある吸収速度の早いホエイプロテインをトレーニング直後に摂取したとします。このとき、筋肥大のための傷ついた筋繊維の修復にタンパク質がたくさん吸収されます。
ここにタンパク質の吸収速度が遅いカゼインがホエイプロテインに含有されていたら、満腹感も得られて余計な間食を摂らずに過ごせるのです。
もちろん筋肉分解抑制効果も期待できます。だから、栄養成分表を確認してカゼインが含有されているホエイプロテインを選ぶというわけ。
ただし、ホエイプロテインは価格が高い傾向があります。トレーニングは継続しないと筋肥大の効果が中々実感できませんが、プロテインも同様。継続してプロテインを購入していくことになるので、価格は重要。商品間の栄養成分表示の比較はするべきでしょう。
価格やメーカー名にとらわれすぎる必要はありません。ただし、価格が高いものはそれだけ安全な製造が行われていたり、費用がかかっているということ。
現在、プロテインは大変美味しくなりました。筋肥大が目的ではなく、美味しいプロテインが飲みたくてトレーニングをしている方も増えています。
ぜひ、色々なプロテインを試してあなたにに合った商品を見つけてください。
管理栄養士解説|アミノ酸を学べば筋トレ効果アップ!BCAA、EAA、アミノ酸スコア等を解説筋トレする人にオススメのカゼインプロテイン5選!
下記には筋トレをする方々にオススメのカゼインプロテインを掲載しています。中にはホエイプロテインの中にカゼインプロテインが含有している商品も紹介しています。
自分の生活リズムを思い出して、トレーニングの効果を最大限にいかせる商品を選んでください。
プロテインは筋肥大の効果が上がるだけでなく、美味しいのでトレーニングのモチベーションにもつながるはずです。
①ultra スローダイエットプロテイン
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女性からの支持が特に高い商品といえば「ultra スローダイエットプロテイン」。この商品は保存料、人工甘味料、人工着色料が使用されていないので安心です。
ISO9001、ISO22000の認定を受けた国内工場で生産されており、品質へのこだわりが女性のハートをキャッチしました。
また、カゼインだけでなく水溶性食物繊維をプラスしているので腹持ちの良さが人気。
糖質やタンパク質、脂質の代謝に関与するビタミンB1、B2、B6の他、身体づくりに必要なナイアシン、ビタミンC、パントテン酸、ビタミンB12も配合されています。
【栄養成分表示】30g当たり
・エネルギー 110kcal
・タンパク質 21.7g
・脂質 1.2g
・炭水化物 3.8g(糖質3.0g + 食物繊維0.8g)
・食塩相当量 0.2g
・ビタミンC 27mg
・ナイアシン 6mg
・パントテン酸 3.5mg
・ビタミンB1 0.7mg
・ビタミンB2 0.8mg
・ビタミンB6 0.8mg
・ビタミンB12 2.7μg
②バルクスポーツ ビックカゼイン
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飲みやすさがトレーニーに支持をうけているカゼインプロテインの商品といえば「バルクスポーツ ビックカゼイン」。
付属のスプーン(2杯)で約22gの良質なタンパク質を摂取することが可能です。さらには筋肥大に欠かせないBCAAや必須アミノ酸がすべて含有されています。
負荷の高いトレーニングで不足しがちな栄養素の補給にもってこいです。「プロテインって太るんじゃないの?」と心配している方も少なくないでしょう。
この商品は低炭水化物で低脂肪のプロテインなので安心!味もチョコレート、マンゴー、キャラメルと人気のフレーバーを網羅しています。
プロテインを摂るのに躊躇している方にオススメの商品です。
【栄養成分表示】付属スプーン2杯の30g当たり
・エネルギー 107kcal
・タンパク質 24.3g
・脂質 0.5g
・炭水化物 1.2g
・食塩相当量 0.08g
③ニチガ カゼインミセルプロテイン
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食の安全に力を入れているカゼインプロテインの商品といえば「ニチガ カゼインミセルプロテイン」。動物用医薬品や農薬の検査を生乳のランダムサンプリングプログラムによって実施している商品です。
また、プロテインによっては海外産のもので心配されている方も少なくありません。この商品は日本の食品衛生法に適合した製品です。
乳牛によっては成長ホルモン剤を投与している場合がありますが、この商品は投与されていない乳牛から絞った生乳から生成。
泡立ちを抑える加工の他、乳化剤を配合させて溶けやすい加工もしていないので安心して摂取できるでしょう。
脱脂粉乳由来のカゼインタンパク質でミルクフレーバーが自然なところがトレーニーの方々から支持されています。
【栄養成分表示】100g当たり
・エネルギー 360kcal
・タンパク質 81.9g
・脂質 5.7g
・炭水化物 7.9g
・食塩相当量 0.5g
・カルシウム 2430mg
・BCAA 20.1g
・アミノ酸スコア100
・含有される必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トレオニン、メチオニン、リジン、トリプトファン)
・含有される非必須アミノ酸(アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、チロシン、ヒスチジン、アルギニン、システイン)
④オプチマムニュートリション ゴールドスタンダード カゼインプロテイン
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世界中で支持を受けているカゼインプロテインといえば「オプチマムニュートリション ゴールドスタンダード カゼインプロテイン」。
30年以上にわたり世界90ヵ国で販売されている実績は信頼の証といえるでしょう。低糖質で低脂肪なところはもちろん、消化の遅い高品質マイセラカゼインを使用。
ドリンクとして摂取するだけでなく、高タンパク質デザートを手作りされることも推奨されている商品です。
【栄養成分表示】バナナクリーム味 34g当たり
・エネルギー 120kcal
・タンパク質 24g
・総脂質 1.0g
・コレステロール 15mg
・炭水化物 3g
・食塩相当量 190mg
⑤森永 マッスルプロテイン
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ホエイプロテインとカゼインプロテインを同時に摂取でき、トレーニーに支持を受けている商品といえば「森永 マッスルプロテイン」。
この商品は吸収速度の早いホエイプロテインと持続的にタンパク質を補給できるカゼインプロテインの他に酵素処理された「Eルチン」が含有されています。
Eルチンは抗酸化作用が強く、タンパク質の活動をよくする効果が期待できます。血中のアミノ酸濃度が高い状態を保ちつつ、Eルチンの効果で筋力がアップしやすい体づくりを実現できるでしょう。
また、鉄分、カルシウム、ビタミンB群、グルタミンを添加してくれているところも嬉しいポイント。トレーニングに必要な栄養素を合理的に補給することができます。
【栄養成分表示】1食分30g当たり
・エネルギー 113kcal
・タンパク質 23.3g
・脂質 0.3~1.8g
・炭水化物 2.5g
・食塩相当量 0.08~0.39g
・カルシウム 300mg
・鉄 3.6mg
・ナイアシン 10.5mg
・パントテン酸 2.4mg
・ビタミンB1 0.46mg
・ビタミンB2 0.54mg
・ビタミンB6 0.46mg
・ビタミンB12 0.8~3.6μg
・葉酸 80μg
※グルタミン酸4500mg、遊離グルタミン26mg、酵素処理ルチン42mg、アミノ酸スコア100
ガゼインを有効利用しなりたい体を手に入れよう!
最後に、筋トレをする人でカゼインを摂取する際に重要なポイントをおさらいします。
・トレーニングを知らない日や就寝前に摂取することで筋肉分解抑制効果が期待できる
・満腹感が持続するので、過食防止になる
・カルシウムの吸収促進作用がある
・鉄分の吸収をサポートしてくれる
・就寝前の摂取は少なくとも1、2時間前までにしましょう。寝る直前に摂取すると胃腸に負担がかかってしまう
・ホエイプロテインとカゼインプロテインを混ぜて摂取してもよい
・カゼインプロテインを単体で購入できない場合は、カゼインが含有されているホエイプロテインを摂取する
・カゼインプロテインを単体で購入する場合は、タンパク質含有量が豊富なものを選ぶ
・「味」や「利便性」を通販サイトのレビューなどで確認する
カゼインは牛乳に含有されている栄養成分です。牛乳だけでなくヨーグルトなどでも摂取することができますが、プロテインを利用するほうが効率的に補給することができます。
トレーニングにとって食事管理は非常に大切。筋肥大をするに当たって、材料に当たるタンパク質やビタミン、ミネラルは必ず必要な栄養成分です。
唯一の注意点は、プロテインが栄養補助食品であるということ。普段の食事をちゃんと摂取している上でプロテインは摂らなければなりません。決して、プロテインだけの食事生活はやらないでください。
今回の記事の内容を参考にして1日の食事にカゼインを取り入れましょう。タンパク質の摂取は筋肥大にも、減量にも重要な項目です。